費用
訪問診療の費用の目安と内訳
訪問診療には医療保険が使えます。何にいくらかかるのかが分かるよう、費用の内訳と、金額が変わる理由を整理しました。
訪問診療の費用は医療保険が適用され、自己負担は1〜3割です。診察料のほかに在宅医療の管理料等がかかり、介護保険の居宅療養管理指導が別途生じる場合があります。金額は負担割合・訪問回数・お住まいの形態で変わるため、当院ではご契約前に月額の概算をご説明します。
- 自己負担割合は1割・2割・3割(保険証や制度により異なります)
- 費用は訪問1回ごとの診察料と月ごとの管理料等で構成されます
- 金額は訪問回数・療養場所・検査や処置の内容で変わります
- 高額療養費制度により、ひと月の自己負担には上限があります
- ご契約前に月額の概算をご説明します
本ページは2026年8月時点の制度にもとづく一般的な説明です。診療報酬・介護報酬の改定や制度改正により取り扱いは変わります。実際のご負担は、自己負担割合・訪問回数・療養場所・検査や処置の内容によって一人ひとり異なります。具体的な金額は、ご相談・面談の際に個別にご説明します。
結論:訪問診療の費用はこう決まります
訪問診療の費用は、次の3つを足したものが基本です。
- 訪問1回ごとの診察料(医師が伺って診察することに対する費用)
- 月ごとの在宅医療の管理料等(診療計画にもとづく継続的な医学管理に対する費用)
- 実施した検査・処置・注射などの費用(採血、点滴、褥瘡の処置など)
ここに医療保険が適用され、ご自身の自己負担割合(1〜3割)にあたる額が窓口でのお支払いになります。さらに、介護保険を使う場合は居宅療養管理指導などが別途かかります。お薬代は、処方箋を持って行かれた調剤薬局へお支払いいただきます。
ひと月の自己負担が高くなった場合は、高額療養費制度により上限が設けられています。詳しくは高額療養費制度の項をご覧ください。
費用の内訳には何が含まれますか?
訪問診療でかかる費用の項目と、その保険区分を表にまとめました。すべての項目が毎月かかるわけではありません。
| 項目 | 内容 | 保険区分 |
|---|---|---|
| 訪問診療の診察料 | 医師が伺って診察することに対する費用です。訪問1回ごとにかかります。 | 医療保険 |
| 在宅医療の管理料等 | 診療計画にもとづく継続的な医学管理に対する費用です。月ごとにかかります。療養場所(ご自宅か施設か)や訪問回数により区分が変わります。 | 医療保険 |
| 検査の費用 | 採血などの検体検査を実施した場合にかかります。検体は外部の検査機関へ提出します。 | 医療保険 |
| 処置・注射などの費用 | 点滴、褥瘡(床ずれ)の処置、カテーテル管理など、実施した内容に応じてかかります。 | 医療保険 |
| 臨時の訪問(往診)の費用 | 定期訪問以外に、症状の変化などで臨時に訪問した場合にかかります。 | 医療保険 |
| お看取りに関する費用 | お看取りの際の診療にかかる費用です。 | 医療保険 |
| 処方箋の発行にかかる費用 | 処方箋を発行した場合にかかります。お薬代そのものは調剤薬局へのお支払いです。 | 医療保険(薬剤費は薬局でお支払い) |
| 居宅療養管理指導 | 医師が療養上の管理・指導を行うことに対する費用です。月の回数に上限があります。 | 介護保険 |
| 文書料(診断書・意見書など) | 主治医意見書、診療情報提供書、各種証明書の作成にかかる費用です。 | 保険外(自費)となる場合があります |
| 遠方への訪問にかかる費用 | 地域や距離により、別途のご負担をお願いする場合があります。 | 保険外(自費)となる場合があります |
※ 2026年8月時点の一般的な区分です。診療報酬・介護報酬の改定により取り扱いが変わることがあります。当院の具体的な金額は、ご相談・面談の際に個別にご説明します。
自己負担割合(1割・2割・3割)の考え方
医療機関でお支払いいただくのは、かかった医療費のうち、ご自身の自己負担割合にあたる分です。割合は年齢と所得によって決まり、保険証や負担割合証に記載されています。
| 対象 | 原則の自己負担割合 | 補足 |
|---|---|---|
| 75歳以上の方(後期高齢者医療制度) | 1割 | 一定以上の所得がある方は2割、現役並みの所得がある方は3割になります。 |
| 70歳から74歳の方 | 2割 | 現役並みの所得がある方は3割になります。 |
| 70歳未満の方 | 3割 | 義務教育就学前のお子さんは2割です。 |
※ 制度の一般的な説明です。ご自身の負担割合は、保険証・負担割合証の記載をご確認ください。公費負担医療や自治体の助成を受けている方は、負担が軽くなる場合があります。生活保護を受給されている方は医療扶助の対象となります。
同じ診療内容でも、1割負担の方と3割負担の方ではお支払いが3倍違います。「訪問診療は高い」と一律に言えないのはこのためです。ご自身の負担割合をご確認のうえ、面談で概算をお聞きいただくことをおすすめします。
高額療養費制度で負担に上限はありますか?
あります。高額療養費制度とは、ひと月(月の初めから終わりまで)にお支払いいただいた医療費の自己負担額が上限額を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度です。上限額は年齢と所得によって決まります。
訪問診療の費用も、この制度の対象となる医療費に含まれます。入院や他の医療機関での治療が重なった月は、合算して考える仕組みもあります。
あらかじめ「限度額適用認定証」やマイナ保険証による資格確認を利用すると、窓口でのお支払いを上限額までにとどめられます。ご加入の医療保険(お住まいの市町村の窓口、後期高齢者医療広域連合、健康保険組合、協会けんぽなど)にお問い合わせください。
上限額は制度改正により変わるため、当ページには具体的な金額を掲載していません。最新の上限額と手続きは、厚生労働省の制度ページをご確認ください。
厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
介護保険で別途かかるもの(居宅療養管理指導など)
居宅療養管理指導とは、通院が困難な方に対して、医師などが療養先へ伺い、療養上の管理・指導を行うサービスです。訪問診療とあわせて行われることが多く、費用は介護保険から支払われます。
医師が行う居宅療養管理指導では、ご本人・ご家族への療養上の助言のほか、ケアマネジャーへの情報提供(ケアプランの作成に必要な情報の提供)を行います。介護保険の要介護・要支援の認定を受けている方が対象で、月に算定できる回数に上限があります。
介護保険の自己負担割合は1割から3割で、介護保険負担割合証に記載されています。医療保険の割合と異なる場合があります。
- 訪問看護をご利用の場合は、訪問看護ステーションへのお支払いが別途生じます
- 介護保険の区分支給限度基準額に対して、居宅療養管理指導は枠の外で扱われます
- 医療保険と介護保険のどちらで請求されるかは、サービスの種類と制度上の決まりで定まります
施設にお住まいの場合はどうなりますか?
有料老人ホームやグループホームなど、施設にお住まいの方への訪問診療も医療保険が適用されます。ご自宅の場合と考え方は同じですが、いくつか違いがあります。
- 在宅医療の管理料等は、施設にお住まいの方向けの区分が適用されます
- 同じ建物で複数の方を診療する場合、管理料等の単価が変わる仕組みがあります
- 施設の利用料(居住費・食費・介護サービス費)は、訪問診療の費用とは別に施設へお支払いいただくものです
- 施設によっては、協力医療機関との取り決めがある場合があります。導入の際に施設のご担当者と確認します
施設への訪問診療の導入手順については、施設・法人の方へ(訪問診療の導入)のページをご覧ください。
ご契約前に月額の概算をご説明します
当院では、訪問診療を始める前の面談で、ひと月あたりの費用の概算をご説明します。訪問回数の見込み、療養場所、想定される検査や処置、介護保険の利用状況をふまえて算出します。
診療の内容が変わるときにも、費用の見込みが変わる旨をご説明します。費用について不安がある場合は、面談の際に遠慮なくお申し出ください。訪問回数を含めて、ご事情に合わせた形を一緒に考えます。
費用のご不明点は、お電話でもお受けします。0166-74-3774
よくあるご質問
費用に関するよくあるご質問
訪問診療の費用はどれくらいかかりますか?
医療保険が適用され、自己負担は1〜3割です。診察料に加えて在宅医療の管理料等がかかり、介護保険の居宅療養管理指導などが別途生じる場合があります。金額は負担割合・訪問回数・お住まいの形態(ご自宅か施設か)で変わるため、当院ではご契約前に月額の概算をご説明しています。
訪問診療は外来に通うより高くなりますか?
訪問診療には、外来にはない在宅医療の管理料等が加わるため、同じ回数で比べると窓口でのお支払いは高くなることがあります。一方で、通院にかかる交通費や介護タクシーの費用、付き添いのご家族の負担はなくなります。どちらが適しているかは、通院の可否と療養の状況によって異なります。面談の際に、実際の見込みをご説明します。
交通費や出張費は別にかかりますか?
訪問にかかる移動の費用は、原則として訪問診療の費用に含まれます。ただし、遠方への訪問については地域や距離により別途のご負担をお願いする場合があります。取り扱いはご契約前に必ずご説明しますので、ご不明な点はお尋ねください。
医療保険と介護保険は、どちらが使われますか?
医師が行う診察・検査・処置は医療保険、居宅療養管理指導は介護保険で扱われます。どちらの保険で請求されるかは、サービスの種類と制度上の決まりで定まっており、ご本人が選ぶものではありません。医療保険と介護保険では自己負担割合が異なる場合があります。
高額療養費制度は訪問診療にも使えますか?
使えます。訪問診療の費用は高額療養費制度の対象となる医療費に含まれます。ひと月の自己負担額が上限額を超えた場合、超えた分が払い戻されます。上限額は年齢と所得により決まり、制度改正で変わるため、最新の内容は厚生労働省の制度ページとご加入の医療保険の窓口でご確認ください。
生活保護を受けていますが、訪問診療を利用できますか?
ご利用いただけます。生活保護を受給されている方は医療扶助の対象となります。担当のケースワーカーへご相談のうえ、お電話でその旨をお知らせください。手続きについて、福祉事務所とやりとりしながら進めます。
お薬代はどこに支払いますか?
お薬代は、処方箋をお持ちいただいた調剤薬局へお支払いいただきます。訪問診療の費用とは別です。ご自宅や施設まで薬剤師が届ける訪問薬剤管理指導を利用される場合は、その費用も薬局へのお支払いとなります。当院は薬局と連携し、お薬が途切れないよう調整します。
費用が心配です。相談してもよいですか?
どうぞご相談ください。面談の際に月額の概算をご説明したうえで、訪問回数を含めてご事情に合わせた形を一緒に考えます。公費負担医療や自治体の助成、高額療養費制度など、使える制度が見つかることもあります。ご相談だけで契約に進まなくても問題ありません。